おりょ工房

デジタル&リアルアート、音楽、絵画、小説、マラソン、トレラン等のブログです。

音楽のチカラ・芸術のチカラ

「山道を登りながらこう考えた」
「あらゆる芸術の士は人の世を長閑にし、人の心を豊かにするが故に尊い。」
「住みにくき世から、住みにくきわずらいを引き抜いて、ありがたい世界をまのあたり写すのが詩である、画である。あるいは音楽と彫刻である。」

デジタル空間でのアンサンブルが流行っていますがとても勇気付けられる。
音楽の力って改めてすごいと思う。


高嶋ちさ子と高嶋軍団「負けないで」テレワークで弾いてみた
何度聞いても心が震える。マラソンの時にもよくかかってるな〜

芸術て無力に思える時もあるけど「人の世をのどかにする」「人の心を豊かにする」「有難い世界を表現する」ってこれ以上に人間にとって大事なことってないかもしれない。

夏目漱石の友達の正岡子規の友達の原安民が作った「蛙鳴蝉噪(あめいせんそう)の蛙」の置物
なんとものどかでほっこり(神奈川県大磯の鴫立庵にて)

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夏目漱石草枕の冒頭部分の引用
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山道を登りながらこう考えた
智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。とかくこの世は住みにくい。
住みにくさが高じると、安いところへ引っ越したくなる。どこへ越しても住みにくいと悟った時、詩が生まれて、絵ができる。
人の世を作ったものは神でもなければ鬼でもない。やはり向う三軒両隣にチラチラするただの人である。ただの人が作った人の世が住みにくいからとて、越す国はあるまい。あれば人でなしの国へ行くばかりだ。人でなしの国は人の世よりもなお住みにくかろう。
越すことのならぬ世が住みにくければ、住みにくい所をどれほどか、寛げて、束の間の命を、束の間でも住み良くせねばならぬ。ここに詩人という転職ができて、ここに画家という使命が降る。
あらゆる芸術の士は人の世を長閑にし、人の心を豊かにするが故に尊い
住みにくき世から、住む憎きわずらいを引き抜いて、ありがたい世界をまのあたり写すのが詩である、画である。あるいは音楽と彫刻である。
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みなさま、のどかに、心豊かに、有難い世界を想像しよう。